海へ
生きていれば
いいことばかり続くわけでもないし
批判される時もある。
でも、少しの時間でもいいから
安定した時を過ごしたい
と思うのだが
それは、欲張りというものだろうか。
自らの意思で身の丈に合わない
派手な行動をとったくせに
身勝手甚だしい平穏を欲しがる。
この頃の私は浮き沈みが激しく
神経がささくれ立っている。
それはきっと
生きている証なのだろうが
妙に海が見たくなった。
海が見たいと思った。
流れる時間についていけない者達の間で
葛藤が起こっている。
私はそれを横目で見ながら
自分の今を感じている。
今の私はまるで、
過ぎる時間が巻き起こすトラブルを
次々拾い上げる掃除夫のようだ。
そしてある日抱えきれなくなって
海へと向う。
そこに答えなどないのに。
ひとりの海は
私の過去を映し出す。
そして今の私を確認させる。
現状に向き合うことから
逃げたくない。